DICOMディレクトリから重要画像を選ぶ方法

September 7, 2025
DICOMディレクトリから重要画像を選ぶ方法
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MRIやCTスキャンなどの医用画像は、多くの場合、 DICOMディレクトリ として多数のスライスやビュー(視点)が含まれています。スキャンの種類によっては、データセットに幅広い画像が含まれます:

  • MRIスキャンは、脊椎や脳など詳細な検査の場合、通常100〜200枚の画像が含まれます。
  • CTスキャンは、撮影部位やスライスの厚さによりますが、一般的に50〜150枚の画像があります。
  • **超音波(エコー)**は、数十枚の静止画像や動的クリップを含む場合があります。
  • PETやSPECTスキャンは、機能的な活動に焦点を当てた20〜50枚程度の画像です。

専門家でない方にとって、こうした大量のデータから重要な画像を特定するのは大変に感じられるかもしれません。このガイドでは、さまざまな画像モダリティにわたって最も情報価値の高い画像を選ぶための一般的な原則を紹介し、膨大なデータに圧倒されずに関連スライスに集中できるようサポートします。

⚡ 新機能:自動選択(Auto Select)

DICOMDIRフォルダ全体をアップロードすると、何百ものスライスを手動でスクロールする必要はありません。Auto Select機能が代表的な重要画像のセットを自動で抽出します。その後、ご自身で選択内容を確認し、必要に応じて微調整した上でAI解析を開始できます。

重要なビューを見逃す心配がなく、気軽に始められる便利な方法です。X-ray InterpreterのAuto Select利用方法ははじめてガイド →をご覧ください。

基本を理解しよう

医用画像データセットは、多くの場合、スキャン領域の薄い断面を表す複数の「スライス」で構成されています。これらの断面は異なる平面で観察できます:

  • 軸位(Axial)(上から下):身体を水平にスライスした断面。

  • 矢状断(Sagittal)(横):身体を横から見た垂直断面。

  • 冠状断(Coronal)(前面):身体を前から見た垂直断面。

医用画像の各断面
医用画像の各断面

これらの平面の違いを理解すると、関心領域に基づいてどのビューを優先すべきか判断しやすくなります。たとえば、軸位断は横断的な詳細観察に、矢状断は配列や湾曲を見るのに適しています。

重要画像を選ぶための一般原則

  1. 関心領域(ROI)に注目する

    • 評価対象となる特定の部位や疾患(例:腰椎、胸部、脳)を特定しましょう。
    • その領域が最も明瞭に示されている画像を選ぶようにしてください。
  2. 代表的なスライスを選ぶ

    • 1ビュー(1平面)につき3~5枚程度の画像選択を目安にします。
    • 病変や重要な解剖学的構造が明瞭に映るスライスを含めます。
  3. さまざまなビューを活用する

    • 軸位(上から)、矢状断(横)、冠状断(前面)の各ビューがあれば、それぞれ見てみましょう。
    • 各ビューは解剖の異なる情報を提供します。
  4. 視覚的な明瞭さを重視する

    • 構造物(骨や組織など)が最も見やすく、はっきり映っているスライスを選びましょう。
  5. DICOMビューワーを使う

    • 画像選択を簡単にするために、当社の無料 DICOMビューワー をご活用ください。
    • ビューワーでは以下が可能です:
      • スクロールして最も明瞭な画像を探す
      • 中央矢状断スライスや主要な軸位スライスを判別する
    • ビューワーの使い方については こちらのガイド をご覧ください。
Dicom Viewerの画面例
Dicom Viewerの画面例

モダリティ別の具体的アドバイス

MRI(磁気共鳴画像)

  • 得意分野: 脳、脊椎、関節、臓器などの軟部組織
  • 優先すべきビュー: 矢状断および軸位断(必要に応じて冠状断)
  • 例: 腰椎MRIの場合
    • 配列や湾曲を見るために中央矢状断スライスを選ぶ
    • 椎間板レベルごとに重要な軸位スライスを選び、椎間板や脊柱管の詳細を確認

CT(コンピュータ断層撮影)

  • 得意分野: 骨、肺、内臓の迅速な評価
  • 優先すべきビュー: 軸位スライス(冠状断・矢状断再構成があれば追加)
  • 例: 胸部CTの場合
    • 肺、縦隔、疑わしい部位が映るスライスを選ぶ
    • 主要病変や異常部位の断面を必ず含める

X線写真

  • 得意分野: 骨、胸部、単純な評価
  • 優先すべきビュー: 通常、正面(AP/PA)と側面の2方向
  • 例: 胸部X線の場合
    • 正面像で肺、心臓、横隔膜を評価
    • 側面像で肺底部や脊椎の確認を補足

超音波(エコー)

  • 得意分野: 軟部組織、血管、臓器の動的画像
  • 優先すべきビュー: 検査技師が選択した重要部位の静止画
  • 例: 腹部超音波の場合
    • 肝臓、胆のう、腎臓、およびスキャン中に指摘された異常部位の画像を含める

PETやSPECTスキャン

  • 得意分野: がんや脳活動などの機能的画像
  • 優先すべきビュー: 集積が最も高い領域や、懸念される部位の断面
  • 例: PETスキャンの場合
    • 異常代謝活動を示すスライスを選択

非専門家のためのヒント

  • 真ん中から始める: データセット中央付近のスライスから見始めると、関心領域が最もよく見えます。
  • スクロールして比較: DICOMビューワーを使って様々なスライスやビューを比較し、最も情報量が多い画像を探しましょう。
  • 過度に深く分析しない: すべてを解釈しようとせず、明瞭で特徴的な画像に注目しましょう。

限界と免責事項

  • AIツールは補助であり、専門的見解に代わるものではありません。
  • 正確な解釈や診断については、必ず医師や放射線専門医にご相談ください。
  • このガイドは一般的な情報提供のみを目的としており、医療的助言ではありません。

本ガイドに沿って、さまざまなスキャン画像から自信を持って重要な画像を選択し、一般的な意義を理解できるようになります。画像結果の解釈は、常に有資格の医療専門家にご相談ください。

はじめに

X線画像をアップロードして、解析結果を取得しましょう。

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免責事項: X-ray Interpreter のAIによる解析結果は、情報提供のみを目的としており、専門的な医療アドバイスの代わりにはなりません。医療診断や治療については、必ず医療専門家にご相談ください。

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